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2017
12.16

生活保護基準の引き下げに反対する緊急声明

Category: 声明等
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生活保護基準の引き下げに反対する緊急声明
                              
生存権アクションぎふ

本年度は、5年に一度の生活保護基準の見直しの年度に当たるため、厚生労働省の社会保障審議会の生活保護基準部会では、生活保護基準に関する議論がなされてきました。

こうした議論の中で、報道等によると来年度予算に反映させるために「生活保護費のうち、食費や光熱費などに充てる「生活扶助」は、一般の低所得世帯の消費実態の水準に合わせて、都市部を中心に最大1割程度引き下げることなどを提案した。」(読売新聞、2017年12月15日)とされています。

しかしながら、「生活扶助」については2013年度~2015年度にかけて、平均6.5%、最大10%という戦後最大となる引き下げが行われたばかりであり、かかる引き下げにより憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」が維持できなくなったとして、全国で違憲訴訟がたたかわれています。

また、「生活扶助」の引き下げは、最低賃金や就学援助、介護保険料など広く福祉、教育、介護諸施策にも影響を与えるものであり、短期間で大幅な引き下げを繰り返すことは、生活保護受給者のみならず、低所得世帯の生活水準にも甚大な影響を与えます。

今回の見直しでは、地域ごとに生活水準・物価水準を調整する級地の見直しなども盛り込まれ、部分的には引き上げられる場合もあるようですが、一方で、母子加算の削減なども提案され全体として削減の方向となっていることは否定できません。

今回の提案は、生活保護基準を所得階層の下位10%(第1十分位)の消費水準に合わせるという考え方から導かれています。しかし、生活保護の補足率が2割以下といわれる我が国においては、比較対象とされた第1十分位層に生活保護以下の生活を強いられている方々が多分に含まれていると解されます。生活保護基準の際限なき引き下げ導くことにもなりかねないこのような考え方は、日本国憲法25条が生存権を保障した趣旨に悖るというほかありません。

今回の生活保護基準の見直しにおいてなされるべきは、先に行われた保護基準の引き下げを是正し、生存権保障を回復することであり、さらなる生存権侵害の拡大ではありません。

生存権アクションぎふは、日本国憲法25条が保障する「健康で文化的な生活」を阻害し、「生きる権利」を侵害することになる生活保護基準のこれ以上の引き下げに断固反対します。

2017年12月16日
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